はがき伝道  351号  石門心学

はがき伝道 平成30年1月351号 真福寺

 

平成30年新春です。

平成2年より

はがき伝道なるものを

書き続けて、

30年の月日を数えた。

母の死別が起縁となり、

妻の死別、友人や恩人を送別する30年でした。

 

昨年奈良県清水先生より

私の郷里、上野原に

心学者石田梅岩先生の

石門心学塾があることを知り

驚くばかりでした。

 

吉田松陰が

妹千代子あてに野山獄より

「仏法信仰はよき事なれど、

仏法に迷わぬように、

心学本など

おりおり御見候えかし。

心学本に

“のどかさよ ねがいなき身の 神もうで”、

神へ願うよりは、

身に行うがよろしく候」

と手紙を出している。

『先哲、石田梅岩の世界』より引用

 

日々書き続けたことが、

良き縁をつむぐ結果を

生んだのだと思うとき、

ほのかな幸せを感じます。

世阿弥は「眼前心後」をもって

「見離見」の実践を唱えている。

 

二宮尊徳は「まことの道は天地不書の

経文を読みて知るべし」と語り、

即今只今の現実の中に

生きる道筋はあると説く。

 

森信三先生は

「人間は一生のうち

逢うべき人には

必ず逢える。

しかも一瞬早すぎず、

一瞬遅すぎない時に。

しかし、内に求める心なくば、

眼前にその人有りといえども

縁は生ぜず」

と鋭く実地の大切さを説く。

 

眼前の事象にふりまわされることは

“群盲象を撫でる”が如きことであり、

一つ一つの事実は

本当であっても

全体を理解する

心後の眼力を養わなければ

自己崩壊をおこすのである。

本質を見ずして

枝葉をみることに執着して

一生を終わることは、

自己存在を粗末にすることだと

悟るべきである。

 

新春のことほぎを

未来の祝福につなげるために

一言添えさせて頂きました。

 

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