はがき伝道 349号   閃き

はがき伝道 平成29年11月 349号 真福寺

 

『言志四録』著者佐藤一斎は、

師を選ぶコツを言っている。

大上は天を師とし、

その次は人を師とし、

その次は経を師とす、

と言っている。

もっとも優れた人は、

人や本からではなく、

天から直接学ぶというのだ。

しからば、何をもって天から学ぶのか?

それは閃きである。

最上の閃きによって

心を感得するのだろう。

 

どういう人が天の啓示に

触れられるのだろうか?

それは

「美しい心をもち、

夢を抱き、

懸命に誰にも負けない努力を

重ねている人に、

天はあたかも

行く先を照らす

松明を与えるかのように

『智恵の蔵』から

一筋の光明を与えてくれる」という。

 

稲盛和夫氏は

「来る日も、来る日も

顕微鏡をのぞいていたら、

顕微鏡の向こうに

宇宙が見えた」と話している。

 

天啓にふれるために

必要なことは、

他にもある。

たとえば、

大正11年(1922)に来日した

アインシュタインの

寄稿文に見ることができる。

「日本人が本来もっていた、

個人に必要な

謙虚さと、

質素さ、

日本人の純粋で静かな心、

それらのすべてを

純粋に保って、

忘れずにいてほしい」

と語って帰国していた。

 

江戸時代の算数の教科書の中に、

建部賢弘は

「算数の心に

従うときは泰し、

従わざるときは苦しむ」と言い、

算数の真理の心を

算数の調和の調べに

共鳴する心を追求する

算数道思想を語っている。

 

二宮翁夜話には、

「本を読んでも、

それを実行しないのは、

鍬を買っても

耕さないのと同じだ。

畑を耕さないのなら、

何で鍬を買う必要があろう。

ただ本を読むだけで

行わないのなら、

本を読むことはない」

と言っていることを、

鳩山町元町長、

宮崎得一氏は

『致知』の中で語っている。

 

日本人の

学問研究の追求のみごとさは、

学と行が一致していることにあると思う。

天啓に気づくための

努力の積み重ねが

閃きを招来し、

行につながる智恵を

生むのである。

 

失敗を成功に導くために、

失敗に学び、

新しい行動を起こす。

新しい行動から

さらに失敗が生まれ、

その失敗を土台にして又、

新しい発想を学び行動する。

その積み重ねていく精神が

伝承継承されてきたのが

日本文化のすごみといえる。

 

縄文時代だけで1万年の

精神文化の蓄積がある。

この1万年の時間の間に

他民族に占領されたり、

隷属されたり、

攻撃や侵略の

憂き目を見ずに

縄文人は智恵を

1万年の間磨き続けた

希有な民族といえる。

 

そのことを

アインシュタインは訪日したとき

寄稿文に残したのである。

天の恵みを受け取るためには

過去の文化の声を

静かに肯定受用する

素直な心を

磨くことも大事である。

 

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はがき伝道 348号   三舟

はがき伝道 平成29年10月 348号 真福寺

 

「打ち合わす剣のもとに迷いなく

身を捨ててこそ生きる道あれ」 鉄舟

「晴れてよし、曇りてもよし 富士の山

もとの姿は変わらざりけり」  鉄舟

 

山岡鉄舟居士の百三十回忌が今年です。

江戸城無血開城のために

勝海舟の命をうけて、

駿河まで西郷隆盛のもとに

伝令として馬を走らせて、

勝・西郷の会談を

実現させた人物として有名である。

 

江戸・明治を通して活躍した、三舟がいる。

勝海舟、山岡鉄舟、髙橋泥舟がその三舟である。

明治維新後は、

歴史の表にでない三舟であった。

彼らの功績により、

江戸城は無血開城された。

新しい時代を迎えるために、

国を二分して戦わずに

明治維新という革命を

実現した国は日本だけである。

 

同じ時代に、

フランス革命、米国西南戦争、中国の植民地化と

血の絶えない歴史的変革の時代に、

日本だけが無血政権交代を成したのです。

 

ドラッカーがこのことに触れている。

昭和20年敗戦後に、

名を伏せて来日して

地方の無名の庶民を観察した。

そして、彼は

「必ず日本は立ち上がる国家である」

と言って帰ったそうです。

 

日本の将来に希望をもって

帰国していった人物に

アインシュタインもいます。

 

山岡鉄舟は禅の修業を

三島龍沢寺の星定老師、

京都相国寺の獨園老師、

鎌倉円覚寺の洪川老師、

京都天竜寺の滴水老師に参禅した。

 

剣、禅により心胆を錬磨した人物である。

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はがき伝道 347号   蟹の甲羅

はがき伝道 平成29年9月 347号 真福寺

 

天風語録より

「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」 昔の諺

 

出世する人、成功する人は

蟹が自らの甲羅に合わせて巣穴を掘るように、

その心の内容を出世するような形に掘る。

失敗する人は、失敗するような心で生きて、

失敗するような穴を掘る。

その人自身が

生きた姿の穴を掘るということである。

 

めげずたゆまず、

自分自身を信じて自己表現をするために

積極的思考をもち

否定的精神をすてて、

有機的思考を育て、

全体統合する心を養うことである。

おのずと成功の道が開かれていくと信じる

自分の生き筋という穴は、

他人の穴ではない。

一生のすみかの穴を掘り、

安住するのである。

 

「商(あきな)いに常禄(じょうろく)なし

稼(かせ)ぐが一生の努力なり」

という商人の家訓がある。

商人であれ政治家であれなんであれ、

積極的思考で生きることが

人生の運命を決定する。

 

他人のふところに期待して生きるところには

成功の穴はないということである。

 

対立する考えをやめて、

共存することを考えることである。

夫婦共存し助け合う心、

和みの心、

わかり合う心をもつことである。

 

御先祖様に感謝し、

子孫に感謝し、

今ここに生かされている自分に感動する。

そして笑顔になって

生きていくとき

対立することなく、

ともに仏が仏を念ずる心のように

なることができると思う。

 

乾坤祇(けんこんただ)一人、

宇宙無双日

である。

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はがき伝道  346号  歩く

はがき伝道 平成29年8月346号 真福寺

 

教わった通りに実際に歩き出さなきゃ

目的の場所につきっこないよ              天風語録より

 

「誰に言われなくても、

日々毎日、実際に努力している」

そんな人が成功するのだ。

人間は目にうつる文だけに、

自分の理解をせばめていては

書かれた文字と文字の間に考えなければならない

大事な意味を発見し知りうることはできない。

実際の生活の中で、

実行実践するうちに

本に書いてあることの

表面にない気づきが

行間にあることを知り、

より深い意味を体得することになる。

 

平成16年9月190号のはがき伝道に

「私が考えた五つの忘れもの」の文章がある。

①この世にたった一つしかない大切な命である私。

自分が生かされていることに感謝する心を忘れていませんか。

②親に産んでもらった命であり、その産んでくれた親に

「ありがとう」の心を忘れていませんか。

③親に守ってもらい育ててもらった命であることを忘れていませんか。

大切に育ててくれた親に「ありがとう」の心を忘れていませんか。

④地球誕生から45億年我慢して今、やっと私の命の誕生が実現した

大切な我が身であることを忘れていませんか。

⑤死んでしまうと、二度と再生できない大切な命であることを

忘れていませんか。

 

納得のいく人生を生きて命は輝きます。

八月のお盆がきます。

御先祖様が帰ってきます。

盆踊りがあり、精霊流しがあり、大文字焼きがあり、

御先祖様をお祀りして、

尊い命の絆に

「ありがとう」の心をささげる儀式を大切にしましょう。

 

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はがき伝道 345号   万年新到

はがき伝道 平成29年7月345号 真福寺

万年新到 不忘修業

 

数年前に宮崎県の本城さんが

送って下さった“好きな言葉”を

私も同感してここに書きます。

「一生懸命は智恵がでる

中途半端は愚痴がでる

いい加減は言い訳がでる」

謙虚に地道にこつこつ

私なりの人生を歩むことの大切さを実感します。

万年新到の初年兵という心を

忘れたらいけないと思い八文字並べました。

 

盆月なります。お盆にはご先祖様が実家に帰ってくるぞ!

という気持ちが大切です。

年に一度あの世からご先祖様が帰ってくる。

ご先祖様と自分の命が絆でつながっていることを

実感できる年中行事です。

 

諸先生方が語る言葉を参考にしてみて下さい。

“松原泰道老師がよく口にされる「法句経」の言葉がある。

「頭(こうべ)白しとて、

このことによりてのみ、

彼は長(おさ)たらず、

彼の齢(よわい)よく熟したりとも、

これ空(むな)しく老いたる人とのみよばれん」

高齢者になったから尊いのではない。

高齢者になってもなお道を求めてやまないところに

年を取る意味はあるのだと師は言われる”

(藤尾秀昭著『人生の大則』より)

 

伊興田覚氏は

「西洋の老いは悲惨さがつきまといますが、

東洋的な老いは

人間的完成に向けた熟成期なのです。

年を取るほど立派になり、

息をひきとる時に

もっとも優れた品格を備える。

そういう人生ありたいものです」と言っている。

 

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はがき伝道 344号    縁 

はがき伝道 平成29年6月 344号 真福寺

 

「終わり(死)から始まる終わりなき縁」

 

始まりと終わりが不思議とつながっている。

サムシング・グレート「へその緒」で

人間は過去から現在、

そして未来へ命の絆の糸はつながっている。

男女陰陽和合が続く限り、

命の絆は未来に継承しつづけるのです。

 

そこにはご先祖様から

今に至り未来にいたる悠久の生命の流れがある。

だから過去の残存遺物に感応道交する。

理由は過去の時代に生きていた私の体内に実在する

ご先祖様の実体験が感応道交する共感である。

第六感が共鳴するのは遺伝子が感応道交するからである。

太陽の光が粒子(デジタル)と波(アナログ)の

二つの性質を内臓していることが生命の原点となる。

その原点の性質が体内に受用された結果、

子孫継承というアナログ化が可能となる。

デジタル情報は一個の体内にとどまり、

その一個の存在の消滅で全消する。

 

デジタル化した一個人の情報が

次世代に継承していくためには

どうしてもデジタル情報(粒子)をアナログ情報(波動)として

変換継承する作法が必要となる。

それが遺伝子の役割である。

 

文字文化は未来に伝承できる。

しかし人は未来に肉体を

継承できず消滅する。

人は生まれた瞬間デジタル化する。

生まれるまでアナログ状態でいるのだ。

 

アナログ継承は、妊娠した瞬間で作動する。

デジタル陰陽粒子が一瞬の結合により

次世代へアナログ情報を変換し継承するのだ。

 

へそのうが個々人にあるのはその痕跡である。

デジタル的不可逆的個体という粒子が

アナログ波動変換をして

未来にデジタル粒子という

不可逆的実存を伝送するのである。

 

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はがき伝道 343号   「八分目」

はがき伝道 平成29年5月 343号 真福寺

 

ほどほどにゆるゆる生きよ、八分目!

 

南泉和尚さんは

「琵琶の弦、強く締めれば糸は切れ、

緩けりゃ音色が悪くなる」と言い、

妙心寺管長故山田無文老子は

「三味線は胸にてひきて手にひくな、

ひけいくなよ、心素直に」と言っております。

弦は張りすぎると切れてしまい、

緩すぎず、張りすぎず、張りすぎず、

いいバランスが肝要である。

80%の力で生きることが肝要である。

技術という小手先でひくのではなく、

心のど真ん中の素直な心で誠実に弾くことが

大事であるということだと思う。

又、ギターであれ、三味線であれ、琵琶であれ、

弦をほどほどに強からず弱からず張ることで

良い音色が出るということも事実である。

自然体の誠実で素直な真心で、生きていくことが、

自分という人生の音色を良くするのだろうと思う。

無理せず力まずほどほどに

自分にあった歩幅で歩くことが無理なき

息切れしない人生をすごす作法かもしれません。

 

私たちは、時代や空間を選んで

この世に生まれてきたのではない。

縁と絆によって今ここに生かされていることを

感謝すべきである。

そのためには今あることを怨まず、

素直にうけとめて、

あるがままに自然体で生きていくことが

肝要ではないかと思うのです。

同志社大学創始者の新島襄が

百花に魁(さきが)け冬の雪景色の中で

ひっそりと咲く梅のように、

自然にさからわず、力まず、

咲く姿を自身に喩えた漢詩にしている。

庭上一寒梅 笑風雪開侵 不争又不力 自百花占魁

新島襄

【メモ】北朝鮮周辺の政情不安。昨年の英国EU離脱、

英国トランプ大統領誕生、仏国大統領選挙予備選における

ルペン候補の勝利は、時代の流れである。現代世界史が

変わる流れであると思う。

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